白うさぎの読書ブログ

読書好きが個人的に面白いと思った本や学び、社会への疑問などについてのんびりと書いている雑記帳です

幸せを感じる力

はたから見たら、十分持っていそうに見えていても、

なぜかその幸せを感じることのできない人がいる。

 

いつも、なんか不安で、うまく笑えない。笑ってるふりはできるけど、

家に帰ったら疲れ果てている。

 

その根本は、家族との関係が大きいのかもしれない。

愛されていた、という自覚。それを感じることなく大人になってしまうと、

嘘でも、利害関係でも、自分を必要としてくれていると思える人に、振り回されるようになる。

 

父親が、兄が・・・そういう話を、何十年もしてくる人がいました。

その人は、今はもう80歳。

父親は、30年以上前に亡くなっているのです。

 

長男優先の家で、次男の自分は居場所がなく、

長男びいきで自分には手をかけてくれなかった、愛情をもらえなかったと、

ずっとずっとそういう話をされていて、

何回聞いてあげても、また数日たったら同じ話をされるという繰り返しでした。

でも、その人は結婚もしていて、子どもも二人いて、独立していて、

経済力もちゃんとある、社会的地位のある人でした。

仕事の場では普通に仕事をしていて、ちゃんと大人なのに、お酒が入ったり、親しい人との食事などの時には、まるで幼稚園児のように、愛情不足を訴えるのを見て、

身近な人に愛された、という実感は、

人が生きていくうえで、とてもとても重要な、心の強さを作るものなのだと、

そして、誰もが、大切にされた記憶で、誰かに大切にされることで、日々を乗り切っているのだと、

そう感じました。

 

だから、誰かを愛せる人、誰かを大切にできる人、

無意識に人を大切にできる人を、私はとても尊敬しています。

 

人を愛するには、大切にするには、愛されるということがどういうことなのか、知っている必要があるからです。

生まれた場所とか、学歴とか、お金とか、そういったものよりも、

大切にされるとは、人を大切にするとはどういうことなのか、

それを知っている人は、育ちがとても健やかで、安定感があるように思います。

 

そして、そういう人は、周りを大切にすることで、

周りを幸せにしてあげられる。

 

幸せを感じる力は、大切にされた記憶から作られる。そんな風に思ったりします。

 

それは大人になってからでも、きっと遅くないはず。

 

 

お読みいただきありがとうございました^^