Shiratamausagiの読書ブログ

読書好きが個人的に面白いと思った本をのんびりと紹介しています

薄めの本② 読みやすく、時々泣けて、ごはんが食べたくなるお話

今まで生きてきた人生で、うまくいかなかった・・甘かったな・・と感じていることがありますか?

過去にはどんなに望んでも戻れないけれど、できることならあの時に戻ってやり直したいと、もう一度同じことができるなら、今度こそうまくできると、そう思ってしまうことがあったりしますか?

私はあります。しかもいくつも・・^^;

心の中に残った苦い感情は、ふとした瞬間によみがえってきて、自責の念に駆られたり、だからこそ頑張らなければという気持ちになったり・・・

 

今日ご紹介するのは、そんな自責の念に駆られている二人が主人公のお話です。

薄くてとても読みやすい本ですが、内容が盛りだくさんで一気に読めます^^

 

「最後の晩ごはん」 椹野道流 角川文庫

 

兵庫県芦屋市にある夜から朝までの営業時間の食堂「ばんめし屋」が舞台です。

駆け出しの俳優をしていた海里は、捏造スキャンダルにより活動停止に追い込まれてしまいます。

すべてを失い郷里に戻った海里は、夜から朝までの営業の定食屋「ばんめし屋」の夏神にひろわれて・・・。

 

定食屋のごはんがとてもおいしそうでお腹がすきます^^

時々とても泣けるので、電車の中などで読むときは注意です^^;

軽快でさくっと読める薄めの本

本を読みたいけれど、忙しい。息抜きしたいけど、あまり時間とれない。

そんな日常を過ごされている方は多いのではないでしょうか。

寝る前の30分くらいで一話読める、または仕事帰りの電車で一話読めるくらいの短編や薄い本を、これから何度かにわたってご紹介していきたいと思います^^

 

今日ご紹介するのは・・

 

「鼠、江戸を疾る」 赤川次郎 角川文庫  です^^

 

シリーズもので現在12巻まで出ています。とにかくテンポが速く、読んでいて疲れません!

軽くさくっと書かれているようで、内容には結構引き込まれます。

「鼠小僧」の次郎吉を主人公にした、痛快な時代劇エンターテイメントです。

 

本当のナウシカのお話を知っていますか

 

風の谷のナウシカこの映画を知らない人はいるのでしょうか?

少し古い映画なので、今の子供たちで知らない人はいるかもしれませんね。

ですが、大人世代の方たちは、おそらく子供の頃に、または自分の子供と一緒にご覧になったことがあるのではないでしょうか^^

 

この物語は、もとはアニメーション監督、演出家でもある宮崎駿が1982年に誌上で発表したSF・ファンタジー漫画でした。映画の舞台は風の谷。そこは人口わずか500人。海からの風によってかろうじて腐海の汚染から守られている土地。谷や腐海の中をメーヴェに乗って華麗に飛び回るナウシカの姿から始まります。

 

今回おすすめするのは、このナウシカの原作です。

映画よりもはるかに長く、深いお話です。7巻の構成ですが、映画は1巻の、ほんの始めのあたりのエピソードなのです。

腐海はなぜ生まれたのか、なぜ人口が500人しかいないのか、そして物語のテーマは何なのか。原作を読むと、あの当時にかなり深いテーマで書かれたのだとわかります。

 

本の見開きの部分にはこう書かれています。

 

ユーラシア大陸の西のはずれに発生した産業文明は、数百年のうちに全世界に広まり、巨大産業社会を形成するに至った。

 大地の富を奪い取り大気を汚し、生命体をも意のままに作り変える巨大産業文明は、1000年後に絶頂期に達しやがて急激な衰退をむかえることになった。

「火の7日間」と呼ばれる戦争によって、都市群は有毒物質をまき散らして崩壊し、複雑高度化した技術体系は失われ、地表のほとんどは不毛の地と化したのである。その後産業文明は再建されることなく、永いたそがれの時代を人類は生きることになった。」

 

風の谷のナウシカ」は、この黄昏の時代、大戦争により生き物が死に絶えた世界でわずかに生き残った人々やその子孫が、腐海の毒がかろうじて届かない土地をさがして定住し生きていく、さまざまな答えを見つけていく物語です。その土地の一つが「風の谷」。そして人々はまた、生き残った部族間で土地や力そして復讐のために戦争を繰り広げてしまうのです。

 

映画のイメージが変わってしまうほどの深い物語です。

ぜひ一読を^^

 

 

闘蛇を死なせたのは誰か

日常生活で、当たり前だと思っていることが、実は人間だけが決めたルールで、自然界やほかの動物たちにとっては害になっている・・

そんなことが、世の中には結構あるのかもしれません。誰が位が上で、誰が下、といったことも、そのときにそうしたほうがいいと思った人たちが決めたことかもしれません。

 

今日ご紹介するのは、子供向けにアニメ化もされている物語なのですが、私は原作の小説で知り、実はこれ、結構大人に向けても書かれているのでは・・と感じたお話です。

 

民族の違い、種族や役割による差別的棲み分け。その獣にとっては害になるとわかっているのに、国を統治するため、人が操り戦うためにはそれが最適とされている獣の飼育法。いろいろな葛藤を抱えながら、その中で誰に愛情を注ぎ、どう生きていくか。どのような強さをもつのか。

大人の私には、葛藤の中、孤独の中、誰を、何を愛しどう生きるのか、強さとは何か、そういったことを投げかけられているように感じました。

 

 獣の奏者 上橋菜穂子 講談社文庫

 

舞台はリョザ神王国。主人公の少女エリンは獣の獣医師として働く母と闘蛇村で暮らしていました。貧しくとも幸せな日々が一変したのは、闘蛇を死なせてしまった罪で、母ソヨンの処刑が決まった時からでした。しかも闘蛇(ワニのような生き物)に食わせる、という処刑法で・・・。闘蛇を使役し戦うその国の軍隊にとっては、闘蛇はとても大切な生き物だったからです。

野生の闘蛇のいる川に、剣で斬られた上に突き落とされた母を助けようと飛び込んだエリンを、母ソヨンは禁術を使い、最後の力を振り絞って助けます。そしてソヨンは娘の幸せを願い死んでしまい、エリンは下流へと流されていくのでした。

蜂飼いのジョウンに拾われたエリンは、そこから懸命に生きていくのですが・・・

 

 

 

民俗学は面白い

大学生の頃、一般教養で「民俗学」という講義があった気がするのですが、当時は、どんな学問なのかなぁ・・と思ったくらいで、講義を取ることはありませんでした。そのころは若く、将来への不安もあって、将来の就職を見据えた、実務的な講義ばかりが目に入っていました。

ですが、いい大人になってからは、面白い学問だなぁと感じるようになりました。

人間は優しく、残酷で、いとおしく、恐ろしい・・。

 

准教授 高槻影良の推察 民俗学かく語りき

     澤村 御影 角川文庫

 

人が嘘をつくと、それが歪んで聞こえて嘘が見抜けてしまう耳をもった大学生の深町尚哉は、それゆえに孤独になりがちでした。何気なくとった「民俗学2」の講義を担当する准教授、高槻に気に入られ、学問以外の日常生活がかなり他人とずれている彼の日常生活の助手として、アルバイトすることに。

 

民俗学の准教授と孤独な学生の民俗学ミステリで、爽やかな読み口なのですが、都市伝説や伝承などの怖さもあり、不思議な余韻が残るお話です。

休みの日などにさくっと読めます^^

憎む相手の気持ち

まだ今よりはずっと若いころ、いろいろ注意されたり、批判されたりすることを、どこか被害者的な目線で見ていた時がありました。

おそらく自分が至らずに、力不足でいろいろなことをうまく回せず、でも若さと体力とやる気はあったので空回りしていたのだな・・とふと振り返って思うときがあります。

今もきっと、何かで空回りしているのかもしれないけれど、できる限り相手の事情や気持ちを汲み取れる器の大きな人になりたいなぁと思ったりします。そして日々学んでいきたいなぁと思います。

世間的にみればまだまだ甘ちゃんで、叱られるほうが多いかもしれませんが・・^^;

頑張りたい(/・ω・)/

 

今日ご紹介するのは、生まれ変わり?というか死んだ後に別の人間の体に魂だけ入って生まれ変わり、その人間として生きるという物語なのですが、その人間は、心から憎んでいた人だった、というものです。

 

「威風堂々惡女」 白洲 梓 集英社オレンジ文庫

 

主人公の玉瑛は、尹族の娘。端燕国では尹族は最下層の身分とされていました。玉瑛は聡明な娘でしたが、貴族の家で最下層の下働きをしていました。

尹族が最下層の身分になったのは、かつて皇帝の寵姫として絶大な権力を誇った尹族出身の柳雪媛が、謀反を起こそうとして誅されたという過去のせいでした。

辛く苦しい生活のなかで、懸命に耐えて生きていた玉瑛はある日皇帝の出した「尹族国外追放」の勅命により屋敷を追い出され、追われ、命を狙われることとなります。山中で兵士に追いつかれて斬られ、なんの罪もない尹族がひどい運命をたどる原因を作った柳雪媛を心から憎みながら死んでしまいます。

意識が戻った時、きれいな衣装を着て、「雪媛様」と呼ばれる自分に戸惑いを隠せず・・

 

玉瑛の記憶をもって柳雪媛として生まれ変わった彼女は、尹族が虐げられる理由をつくらないように、歴史を変えるべく戦っていくのですが・・

 

雪媛の中にいる玉瑛の心がとても切ないです。尹族が奴隷身分に落ちる原因をつくらぬよう、歴史を変えるべく、玉瑛の大切な人たちを守るために、手段を選ばず障壁を消していこうとする姿は本当に堂々とした悪女。

ですが雪媛の母や、家人、幼馴染、と雪媛としての人生にも触れ、複雑な思いに心が揺れ動きます。

巻を進めるごとに雪媛をとりまくいろいろな事実が明らかになります。未来を変えられるのか、それとも雪媛としての幸せを追うのか・・

一気読みでした^^

 

時代劇のようなファンタジー

時代劇のようで、ファンタジーでもあるような不思議なお話を読みました。

通勤時間や、夜の読書でもさくっと読める厚さの本なので、とても読みやすく、子供向けのようで、大人が楽しめるような物語です。

 

「お面屋 たまよし」 石川 宏千花 講談社文庫

 

それを被れば、誰でも思い描いた好きな姿に化けられるけれど、心が負の感情に傾けば、人ならぬものと化してしまい、二度と元には戻れない。

面作師見習いとして面を売りながら旅をしている少年太良(たいら)と甘楽(かんら)が夜にだけ売る妖面。

それを求めてお面屋を訪れる人々。

それぞれの思いが切なく、不思議な余韻の残る物語です。