白うさぎの読書ブログ

読書好きが個人的に面白いと思った本や学び、社会への疑問などについてのんびりと書いている雑記帳です

世の中は無駄で成り立っている

今回ブログの表題に書いた、「世の中は無駄で成り立っている」という言葉、

これは、長年働いてこられた私の先輩である女性が言った言葉です。

 

私が、以前、「なんでこんな無駄な資料を作るのでしょうか」とか、

「なんでこんな誰も喜ばない仕事があるのですか」などと聞いた時に、そう返してくれました。

 

おそらく大きな経済の流れや、社内のルーティンができていて、それを崩して効率化するよりも、そのいらないように見えるポジションや仕事を残したほうがうまく回っていく、ということなのだと理解しました。

 

たとえば・・・

 

ある部署で5名くらいの男性社員が1か月間ずっと残業をして作り上げた組合誌を、社員はもらった瞬間ゴミ箱へいれる。(でもそこに配属された人は数年後出世するらしかった)

 

3か月たったら解約していいですから、といい、お願いセールスで根こそぎ契約をもらい、いったんノルマ達成に見せかけ、解約後、また同じ人に同じ商品を買ってもらう。そしてまた数か月後に解約、そしてまた購入→以下ループ といった仕事がある。申込書の紙とか、事務をやる人の人件費とか、商品の材料、発送費などがすごくもったいないと思えた。でもノルマのほうが大切だったし、その事務や商品代や発送代で食べている人もいるから結局はそのままにしたほうがいいのか・・という葛藤をしていた。

 

販売促進部的な部署が作った販促グッズを、一度も使うことなく期限が過ぎたら捨てる

 

販促のためのセールストークマニュアルなどを作成する部署があり、そのマニュアルを誰も見ていない

 

〇周年記念グッズや、オリンピックなど季節イベントに関連させたグッズを大量に作り、その期間が過ぎたら無用の長物になる→捨てるか、倉庫へお蔵入り

特にいらないのがキーホルダー。今時キーホルダーが欲しい人がたくさんいるのか疑問

 

 

 

そういったことを、たくさん見てきて、「どうして」という疑問を口にすることもはばかられ、決まったことを批判することは自分を傷つけることになり、だれもが黙々と従っている、ということが、私にはとても不思議に思えましたが、そう思う自分がなにかずれているのかな、とも感じ、モヤモヤしていました。

 

でも、人材、時間、資源をものすごく無駄にしているのではないのかと思わずにはいられませんでした。

 

おそらく、前を向いた仕事が、もはや少なくなっていたのだと思います。

それでも、きっとその会社は回っていくのです。

お金の流れがもうできていて、社員は言われたことをこなしていればその業界は守られ、社員は優秀であるよりも組織に従順であるほうがよく、ノルマは激しいけれど、なんとか人脈で売り切り、同じことを繰り返す。

 

「やりがい」よりも生きるため

会社がそれでいいという方針なのだから、給料のため従うのが正解。

そういった日々に、時に疲れ、閉塞感を感じるけれど、でも社員が企業に守られていることも確かで、社員をたくさん抱えている企業は、変革に対する痛みに耐えるよりも、変わらないという選択をする必要があるときもあるのかもしれません。

 

いらない部署や仕事をなくす→人がいらなくなる

これは、善か悪か。

 

人よりも、仕事が少ない時代がもう来ている気がします。

 

人を、雇用を守るため、いらないものを残すのか、

会社を守るため、人を切り捨てるのか。

 

新しい方向へ、未来の見える仕事へ舵を切れないと、守るものの選択で、時間は流れていくばかりになる気がします。

お金や仕事の流れができていて、ずっとそれでやってきた流れを変えるといろいろな企業や人に影響を与える場合、それがいいか悪いかはさておき、「変わらない」という選択も、一つの戦略なのかもしれません。

 

 

お読みいただきありがとうございました^^