時代劇のようで、ファンタジーでもあるような不思議なお話を読みました。
通勤時間や、夜の読書でもさくっと読める厚さの本なので、とても読みやすく、子供向けのようで、大人が楽しめるような物語です。
「お面屋 たまよし」 石川 宏千花 講談社文庫
それを被れば、誰でも思い描いた好きな姿に化けられるけれど、心が負の感情に傾けば、人ならぬものと化してしまい、二度と元には戻れない。
面作師見習いとして面を売りながら旅をしている少年太良(たいら)と甘楽(かんら)が夜にだけ売る妖面。
それを求めてお面屋を訪れる人々。
それぞれの思いが切なく、不思議な余韻の残る物語です。